犬の抱っこの仕方|正しい抱き方とシニア犬・嫌がる子の支え方
犬の抱っこの仕方の基本は、胸と腰(お尻)の2か所を両手で支え、体を飼い主さまに引き寄せて背中をまっすぐに保つことです。前足の付け根だけを持ったり、急に持ち上げたりするのは避けましょう。シニア犬は首と胴体を支えてゆっくり起こし、抱っこを嫌がる子には無理をしないことも大切です。
「抱っこしようとすると体がだらんと伸びてしまう」「この持ち方で痛くないのかな」「年を重ねてから、抱き上げるたびに首がぐらつくようになった」。毎日のように抱っこしていても、正しい抱き方に自信がない飼い主さまは少なくありません。この記事では、基本の抱き方の手順と避けたい持ち方、シニア犬や抱っこが苦手な子との向き合い方を、16歳のトイプードルと暮らすJolis Bijouxの経験も交えてまとめました。
- 基本は「胸」と「腰・お尻」の2か所を支え、体に引き寄せて背中をまっすぐに保つ
- 前足の付け根だけで持ち上げる、仰向けで長く抱く、急に持ち上げるのは避ける
- シニア犬は首と胴体を支え、ゆっくり姿勢を変えながら抱き上げる
- 長く抱っこする日は、両手が空くアイテムで飼い主さまの腕の負担も減らす
- 抱っこが苦手な子は無理に抱かず、その子に合った距離感を大切にする
犬の抱っこの仕方の基本|正しい抱き方の手順
小型犬の抱っこは、次の4つの手順で行うと安定しやすくなります。ポイントは、体を「点」ではなく「面」で支え、犬の背中を地面とほぼ平行に保つことです。
1. 声をかけて、横からしゃがんで近づく
いきなり真上から手を伸ばすと、驚いて逃げたり体をこわばらせたりすることがあります。まずは名前を呼んで気づいてもらい、犬の横からしゃがんで目線を低くしてから近づきましょう。
2. 片手で胸、もう片方の手で腰・お尻を支える
片方の手を前足のうしろ側から胸の下に差し入れ、もう片方の手で腰からお尻のあたりを下から包むように支えます。体重を2か所に分けて支えることで、体が伸びたりねじれたりしにくくなります。
3. 体に引き寄せてから、ゆっくり持ち上げる
支えたまま犬の体を自分の胸元に引き寄せ、密着させた状態で立ち上がります。腕だけで持ち上げるより安定し、犬も安心しやすくなります。飼い主さまの腰を守るためにも、膝を曲げてから立ち上がるのがおすすめです。
4. 下ろすときもしゃがんで、4本の足を床につける
抱っこの終わりは意外と見落としがちです。立ったまま手を離すと、着地の衝撃で足腰に負担がかかることがあります。しゃがんで低い位置まで下ろし、4本の足がしっかり床についてから手を離しましょう。
胴の長い子・体重のある子の場合
ダックスフンドのように胴の長い子は、胸とお尻の間で背中がたわみやすいため、腕全体を胴体の下に沿わせて、背中を一直線に保つことを特に意識しましょう。体重のある子は、片腕で胸を、もう片方の腕でお尻から後ろ足を抱え込むようにして、自分の体に密着させてから持ち上げると安定します。抱き上げるのが難しいと感じたら、無理をせず家族と2人で支えるのも安全な方法です。
避けたい抱っこの仕方と、その理由
避けたいのは、前足の付け根(脇の下)だけを持つ、首の後ろの皮をつまんで持ち上げる、仰向けにして長く抱く、急に持ち上げる・下ろす、の4つです。代わりに、胸とお尻の2か所を両手で支え、声をかけてからゆっくり動きましょう。
よかれと思ってしている抱き方が、犬にとっては不安定でつらい姿勢になっていることもあります。代表的なものを表にまとめました。
| 避けたい抱き方 | 理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 前足の付け根(脇の下)だけを持つ | 体重が肩や背中にかかり、体が縦に伸びて不安定になる | 胸とお尻の2か所を両手で支える |
| 首の後ろの皮をつまんで持ち上げる | 体重を皮膚だけで支えることになり、痛みや恐怖につながる | 必ず胴体の下に手を入れて支える |
| 仰向けにして長く抱く | おなかを見せる姿勢を嫌がる子が多く、暴れて落ちやすい | 背中を上にした自然な姿勢で抱く |
| 急に持ち上げる・急に下ろす | 驚いて体をよじり、落下や着地の衝撃につながる | 声をかけ、しゃがんでからゆっくり動く |
特に小さな子どもが抱っこするときは、前足の付け根だけを持ちがちです。座った姿勢で膝の上に乗せてもらうなど、高さのない場所から始めると安心です。
シニア犬の抱っこで気をつけたい支え方
年を重ねると、運動量が減るにつれて体の筋肉も少しずつ落ちていきます。Jolis Bijouxでも、寝ている子を抱き上げようとしたときに、首がぐにゃっとぐらつくのを感じるようになりました。それからは、首をしっかり支え、胴体も支えながら、ゆっくりと起こして抱っこすることを意識しています。
若いころと同じ感覚でひょいと抱き上げると、シニア犬の体を痛めてしまうかもしれません。体全体を手のひらで包むようにサポートしながら、「寝ている姿勢 → 体を起こす → 抱き上げる」と、少しずつ姿勢を変えていくのが大切だと感じています。
寝ている子を抱き上げるときの流れ
- まず名前を呼んだり体にそっと触れたりして、目を覚ましてもらう
- 片手で首から胸のあたりを、もう片方の手で胴体からお尻を支える
- いきなり持ち上げず、いったん体を起こした姿勢にしてから抱き上げる
- 抱き上げたあとも、首が後ろに倒れないよう胸元に寄せて支え続ける
シニア期に入る年齢の目安や、寝る時間・歩き方などの変化についてはシニア犬は何歳から?小型犬の目安と気づきたい変化で、16歳までの暮らしの変化はトイプードルの老犬との暮らしでくわしくご紹介しています。
抱き上げたときに痛がる、触られるのを嫌がる場所がある、ふらつきが続くといった様子があるときは、抱き方の問題と決めつけず、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
長い時間の抱っこは、飼い主さまの腕の負担も考える
シニアになっても、昔と変わらず甘えたい、かまってほしい、抱っこしてほしいという子はたくさんいます。ただ、2〜3kgの小型犬でも、ずっと抱っこしていると腕が疲れてきます。疲れてくると支え方が雑になりやすいので、飼い主さまの負担を減らす工夫も、安全な抱っこの一部です。
Jolis Bijouxの「ハグポケットスウェット」は、ウェアの前面の大きなポケットに愛犬を入れて、胸元で一緒に過ごせるアイテムです。人の体温を近くに感じながら抱っこに近い感覚でいられるので、ワンちゃんも安心しやすく、飼い主さまは両手が空くので家事や作業もできます。抱っこしたくなったらポケットの上から抱えることもでき、スウェットが補助になって、いつもの抱っこより軽く感じられるのも助かるところです。
スリングへの入れ方は犬用スリングのスムーズな入れ方で、抱っこ紐の種類ごとの選び方は小型犬の抱っこ紐おすすめガイドでまとめています。
抱っこを嫌がる犬には、無理に抱っこしなくていい
抱っこを嫌がる子を、無理に抱っこする必要はないとJolis Bijouxは考えています。犬の中には、抱っこよりも隣にいるだけで喜ぶ子や、ほどよい距離感が心地よい子ももちろんいます。その子の性格や気分、気持ちを第一に考えて、その子に合った接し方をしていくのがいちばんです。
ハグポケットスウェットも同じで、嫌がる子を無理にポケットに入れてしまうと、ストレスを与えてしまうかもしれません。それでは本末転倒なので、抱っこが好きな子や、人のそばにぴたっとくっつくのが好きな子に使っていただきたいと思っています。
それでも抱っこが必要な場面に備えるには
通院や災害時など、どうしても抱き上げなければならない場面はあります。普段から体に触れられることに少しずつ慣れておくと、いざというときに慌てずにすみます。抱っこ紐やバッグをかわいそうと感じる理由や、嫌がらせない選び方は犬の抱っこ紐はかわいそうと言われる理由は?でご紹介しています。
抱っこのあとに確かめたいこと
抱っこの仕方が合っているかどうかは、犬の様子から確かめることができます。抱っこのあとに、次のような点を見てあげましょう。
- 抱いている間、体の力が抜けて落ち着いているか
- 体をよじって降りようとしたり、鳴いたりしていないか
- 下ろしたあと、いつもどおりに歩けているか
- 特定の場所を触ると嫌がるそぶりがないか
落ち着かない様子が続くときは、支える位置や抱っこする時間を見直してみてください。抱っこのたびに嫌がる様子が強くなる場合は、無理に続けないことも大切です。
よくあるご質問
小型犬の抱っこで、いちばん大事なポイントは?
胸と腰・お尻の2か所を両手で支え、体を飼い主さまに密着させることです。背中を地面とほぼ平行に保つと、犬の体が伸びたりねじれたりしにくくなります。
脇の下に手を入れて持ち上げるのはだめですか?
前足の付け根だけで体重を支えると、肩や背中に負担がかかりやすいと言われています。持ち上げるときは、もう片方の手を必ずお尻の下に添えましょう。
シニア犬を抱っこするときのコツは?
首と胴体をしっかり支え、いったん体を起こしてからゆっくり抱き上げることです。筋肉が落ちて首がぐらつきやすくなるため、若いころより時間をかけて姿勢を変えてあげましょう。
抱っこを嫌がる子は、慣らしたほうがいいですか?
無理に慣らす必要はありません。隣にいるだけで満足する子もいるので、その子に合った距離感を大切にしましょう。通院など必要な場面に備えて、体に触れられることに少しずつ慣れておくと安心です。
長時間抱っこすると腕が疲れてしまいます。
腕が疲れると支え方が不安定になりやすいので、抱っこ紐やポケット付きのウェアなど、両手が空くアイテムを取り入れるのもひとつの方法です。どのアイテムでも、こまめに様子を見て休憩を入れましょう。
まとめ
犬の抱っこは、毎日のことだからこそ、正しい支え方を身につけておくと安心です。最後に、抱っこの前後で確認したいポイントをまとめました。
- 近づき方:声をかけ、横からしゃがんで近づいているか
- 支え方:胸と腰・お尻の2か所を両手で支えているか
- 姿勢:体に引き寄せ、背中をまっすぐに保てているか
- シニア犬:首と胴体を支え、ゆっくり体を起こしてから抱いているか
- 下ろし方:しゃがんで、4本の足が床についてから手を離しているか
- 気持ち:嫌がる子に無理をさせていないか
抱っこは、愛犬と気持ちを通わせる大切な時間です。その子の体と気持ちに合った抱き方で、安心できるひとときを重ねていってください。
抱っこが大好きな子との毎日には、胸元の深めのポケットで両手を空けて抱っこでき、安全ベルトの装着を前提にしたハグポケットスウェットが合います。ポケットの上から抱えれば、いつもの抱っこを軽く感じられます。
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